普段はめったにホラーを読まないし、映画でも見ません。
ただ、心霊現象を扱った番組はついつい見てしまいます。
一人暮らしが始まってからは怖いので見られなくなりました。
絶対に何もないと分かってはいるものの、心の奥底では信じているのかもしれません。日本のホラーはこうした心の底からじわじわと恐怖を煽る作品が多いですね。
ただ、ホラーは映像が大事だと思います。映像やその見せ方で怖がらせてくるものだと思いますが、小説でホラーはどのような感想を抱くのだろうと思って本作を手に取りました。
タイトル:親指さがし
著者:山田悠介
「ねえ、親指さがしって知ってる?」由美が聞きつけてきた噂話をもとに、遊び半分で死のゲームを始めた武たち5人の小学生は、女性のバラバラ殺人事件に端を発した呪いの渦に巻き込まれる
出典:Amazon
やはり、と言いますかコミック化もしていました。どうしても想像の範囲を狭めてしまうので先に小説を読んだ方が良いのかもしれませんが、載せておきます。
評価:★★★☆☆
レビュー:
この作者の『リアル鬼ごっこ』は以前読んだ記憶がありました。ホラーと思って読んでいませんでした。
今作はしっかりホラーでした。
バラバラ殺人事件が起こり、そのバラバラになった死体を集めていくと親指1本だけ足りません。その1本を探して未だ被害者の霊が彷徨っています。その親指を探すという、「こっくりさん」のような儀式系ゲームを行うと気を失ってバラバラ殺人事件が行われた部屋に飛ばされるというもの。
その際、肩をとんとんとたたかれても決して振り返ってはいけない、というルールがあります。ホラーではよく聞きますね。振り返った人は帰れなくなると言いますが、「振り返った人が全員帰ってこないなら、なぜそのルールが定着したんだ」となりますよね。
この辺りは、まあ子供の噂話や都市伝説のように出来上がったんだろうと想像できますが。呪いや心霊現象が出てくるとついていけなくなります。呪いの仕業に見せて実は人間の仕業だったというミステリーはたまに見かけますが、呪いは呪いのまま処理されてしまうと、ファンタジーの世界になってしまいます。
この点が受け入れられる、またはしっかりホラーと向き合ってみたい方にお勧めです。いわゆる、王道ホラーだと思います。
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