先日、サッカー漫画を紹介しました。
この『アオアシ』にはまり、別のサッカー漫画もちらほら目にとめるようになりました。
しかし、やはり私の中でスポーツ漫画と言えば野球漫画です。その中でも、野球の試合ばかりではない日常編も楽しめる漫画を今日は紹介します。
タイトル:H2
著者:あだち充
ライバルであり、親友でもある国見比呂と橘英雄。甲子園をめざす2人の“ヒーロー”に、ひかりと春華の想いが交錯する…。正統派スポーツ&ラブストーリー。
出典:Amazon
評価:★★★★★
レビュー:
まず、試合の展開を長々と追うタイプの漫画ではなく、恋愛要素や高校生の心の成長を追う場面も多い青春漫画のような側面もあります。
私は、試合展開が気になる『スラムダンク』のような漫画ももちろん好んで読みますが、『H2』は正直なところ試合の結果はあまり気になりません。
ヒロインと幼馴染で、高校生になって初めて自分の気持ちに気づく主人公
その主人公にヒロインを紹介してもらい、中学生から付き合い始めるもう一人の主人公
この三角関係を楽しみながら、そのほかの登場人物が良い味を出していく物語。初めて読んだときはこの三角関係が気になり、他の登場人物はただのモブのような扱いになりますが、何度も読んでいくうちに自分の好きなキャラクターが毎回変わる不思議な漫画です。
あだち充作品で好きなのは台詞回しです。登場人物同士のやり取りが非常に気持ちよく、上手い言葉遊びをしています。高校生らしくない表現に聞こえるときもありますが、この気持ちよさを味わうために何度も読み返します。
一つお気に入りを紹介します。
主人公の才能に隠れながら努力する2番手ピッチャーに対して、キャッチャーが「ああだ」「こうだ」と指示をする場面があります。
その時に、2番手ピッチャーは「そんな難しい指示されてもできない」と文句を言います。その時のキャッチャーの返しが
「俺は八百屋にサンマは注文しねえよ」
毎回このシーンで涙が出そうになります。
こんな素敵な表現が毎巻のように登場し、読む手が止まりません。
ぜひ、皆さんの好きなセリフを探しながら読んでもらいたい漫画です。
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